中国関連

静かなる侵略でオーストラリアは中国に乗っ取られる寸前だった

2020年12月9日

オーストラリアの政界、財界、メディアが中国共産党の干渉下に置かれ、ほとんどのオーストラリア国民が気づかない内に中国に国を乗っ取られる寸前であったが、それに気づきストップをかけるきっかけとなったのが「目に見えぬ侵略 中国のオーストラリア支配計画」(クライブ・ハミルトン著)である。

中国の最大の武器は経済大国2位となった豊富な資金をばらまき、オーストラリアの政界、財界、メディアを中国共産党の干渉下に置くことに成功し、いかにして法や権利を奪っていったのかその事例の数々が紹介されている。

政党や議員への多額の献金やメディアの買収、ジャーナリストや政治家を中国に招待して豪遊させるなど、その手口は多岐にわたる。

中国共産党の侵略政策

周澤榮とケビンラッド前首相

中国共産党の意向を受け活動しているフィクサーは何人かいるが、その人物の一人が、中国出身の大富豪で、オーストラリアの市民権を取得しながら、ビジネスの拠点を中国に置いているチャウ・チャック・ウィン(中国名は周澤榮)だ。

チャウ・ウィンは広東省出身の実業家であり、中国中央組織の全国人民政治協商会議の元委員、豪州の国籍を取得している。

彼らは政界に総額75億円を配りまくり、以下のような結果を出すことに成功した。

  1. 中国企業・招商局集団が世界最大の石炭積出港・ニューキャッスル港を買収
  2. ダーウィン港の「99年の租借権」買収
  3. メルボルン港を購入
  4. 中国国営企業の国家電網公司は「ビクトリア州の5つの電力会社の所有権を取得
  5. 広大な土地の買い占め
  6. オーストラリア南東部のビクトリア州をまるごと取り込もうとしたことが発覚
  7. オーストラリアの総人口に対する中国人の割合は5.2%を占め国民の20人に1人が中国人となっている

中国の広報官になってしまったボブカー

中国の工作の成果として最も有名な政治家が「ベイジング・ボブ」と呼ばれるようになったボブ・カーである。

ベイジングとは北京という意味である。

シドニーの中華街に隣接して、シドニー工科大学(UTS)という大学がある。
2014年5月、黄向墨という裕福な中国人ビジネスマンがこの大学に約1億5千万円(189万豪ドル)の寄付をして、豪中関係研究所(ACRI)というシンクタンクが開設された。

その黄の希望で所長に就任したのが引退した大物政治家、ボブ・カーだ。

ボブ・カーは1989年の天安門事件直後、

「マルクス・レーニン主義政党の一党支配は馬鹿げた時代錯誤だ。
中国における複数政党による民主主義のみが血の惨事を防げるだろう」

と発言して中国を猛烈に批判していたのだが就任を境に南シナ海における中国の軍事基地化を強く支持し、ドナルド・トランプを猛烈に批判し、オーストラリアはアメリカと距離を置くべきだと主張し始めた。

完全に中国のスポークスマンと化してしまい「ベイジング・ボブ」と揶揄されるようになった。

こうして北京マネーに染められた成果はボブ・カーだけではない。
気がついた時にはオーストラリアの政界でチャイナマネーと関連のある政治家を全て排除したら、議会から殆どの政治家がいなくなってしまうのではと言われるほどオーストラリア全土が赤く染められる寸前であった。

反中国政策に舵を切ったオーストラリア

クライブ・ハミルトンの告発書をきっかけに中国の乗っ取り政策が明るみに出たことにより危機感を覚えたオーストラリア政府は、外国の影響を制限するのを目的とした新たな法案を次々と提出し可決させている。

国からの政治献金を禁止したり、外国のために働くロビイストに登録を義務付けたりする法案を準備しており反中国へと舵を切った政策を進めている。

オーストラリアは中国系企業による豪戦略資産の買収を厳しく規制すると発表、州政府や自治体が認可した買収案件に対し連邦政府が拒否権を発動できる新たな法案を提出した。

またオーストラリアの大学に対する外国の干渉について議会の調査も開始した。

その結果今では中国寄りの姿勢を取る政治家はかなり勇気のある者に限られるまでになっている。

中国包囲網「ダイヤモンドセキュリティー構想」にオーストラリアが参加

こうした危機感を背景に安倍前首相の提唱から始まった「ダイヤモンドセキュリティー構想」に本格的に加わり積極的に活動をしている。
この「ダイヤモンドセキュリティー構想」は現在は「クアッド」と名称を変えて進められています。

クアッドは日本、アメリカ、インド、オーストラリアの4か国で構成する安全保障メカニズムのための中国包囲網のことである。

この構想は安倍前首相が構想し推し進めてきたものをトランプ大統領がアメリカの戦略基軸に取り入れ進められている中国包囲網の戦略構想である。

10月4日から6日、マイク・ポンペオ米国務長官が、米国、日本、オーストラリア、インドの4か国が連携を強化する外相会合、通称「クアッド(Quad)」に出席するため東京を訪問した。

そのクアッドが今月(2020年11月)、軍事レベルの動きを見せた。
11月3日から始まったインド・ベンガル湾における軍事演習「マラバール2020」である。

この演習にはインド海軍、アメリカ海軍、海上自衛隊、オーストラリア海軍が参加した。

4か国はさらに連携を強化し、開かれた自由な価値観を持つ諸国を組み入れ、アジア版NATO(北大西洋条約機構)とも言える「クアッド・プラス」の構築を目指している。

イギリス海軍が、最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中核とする空母打撃群を沖縄県などの南西諸島周辺を含む西太平洋に向けて来年初めにも派遣し、長期滞在させることが5日分かった。
在日米軍の支援を受けるとみられ、ゆくゆくはイギリスもクアッドに参加するものと思われる動きである。

アメリカや日本も静かなる侵略に侵されている

こうしたオーストラリア政財界・メディアに介入した手法は、日本やアメリカにも使われていてかなり深部まで浸透している。
特にスパイ防止法がない日本は相当浸透されていると見た方が良いだろう。

中国の静かなる侵略はアメリカでも同様に進んでいる。
この中国の侵略に危機感を覚え立ちはだかったのがトランプ大統領である。

中国としてはチャイナマネーとの結びつきが強いヒラリークリントン、オバマ、バイデンの所属する民主党側に大統領選挙にぜひとも勝利してもらいたいと願っているであろう。

親中だったオーストラリアは180度方向を転換し、中国を激しく非難し対峙しています。
それにひきかえ日本の政府は尖閣はもはや中国の領土だと公の記者会見で言われたにも関わらず、懸念を示していますとか、遺憾砲を連発しているだけです。

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