韓国・北朝鮮関連

北朝鮮の工作員4人逮捕、所持していた誓詞文と文在寅大統領との関係性は?

2021年7月5日

8月6日、北朝鮮から指令を受け、韓国軍の米国製ステルス戦闘機導入に反対する活動をした容疑者4人(3人逮捕)を、韓国の警察庁安保捜査局がスパイ罪で逮捕した。

容疑者4人の自宅を家宅捜索し、「米軍F35A戦闘機導入に反対する市民運動を展開せよ」という趣旨の指令文と指令を履行した内容の「報告文」が入ったUSBを押収した。

この指令文には84件の活動の指示が入っていたという。

今回逮捕された3人だが実はこれまでも二回起訴され検察が逮捕状を請求していたのだが、いずれも裁判所が認めず却下している。

司法を動かせるだけの権力を持っているのは誰なのだろうか。



押収したUSBの中に「金正恩に対する誓詞文」が

注目されるのは押収したUSBの中に北朝鮮工作員に伝えたとみられる「金正恩に対する誓詞文」も入っていたという点である。
この誓いの言葉には血判が押してありその内容は

私は命が尽きるまで首領様と一緒に戦います。

私は元帥様の忠実なる戦士として生きる。

などと書かれていた。

誓詞文とは、北朝鮮を理想の国家とする韓国の秘密党員たちが金正恩最高指導者と朝鮮労働党に対して忠誠を誓い、活動を行うことを誓うために送った署名文書のことを指しています。

工作員による誓詞文の存在については以下のように当サイトでも一昨年に

【文在寅は北の秘密党員だった】金正恩に送っていた誓詞文で明らかに
というタイトルで以下のように取り上げている。

 

誓詞文10ヶ条の中から抜粋

栄光の朝鮮労働党に限りなく忠実な南の地の革命戦士である我々は
偉大な指導者金正恩将軍様に
次のように固く盟誓いたします。

1、(中略)朴槿恵傀儡徒党の自由民主主義体制を叩き潰し、全朝鮮半島に「主体(チュチェ)思想」化を実現するのに、一命を藁のように捧げます。

2、我々は今回のセウォル号沈没事件を朴槿恵傀儡徒党を審判するための絶好な機会として最後まで闘争するでしょう。
そのためにセウォル号事件に興奮した国民情緒を汎国民的反米、反政府示威に発展させるでしょう。

5、我々は、南側政府の警察、検察など司法部と行政部に浸透し、政府の行政機能を麻痺させ、金正恩将軍様の指導と、領導に従うようにします。

6、我々は、南朝鮮の立法部である国会に進出し、14年前の今日、北南の首領が合意したように、全朝鮮半島の主体思想化のための南北連邦制統一法案を実現させ、将軍様の偉大な構想を実現するのに助けになる新北的法案を限りなく上程し、通過させるでしょう。

40の個人、団体名が連盟
以下、5万名の南朝鮮の革命闘志一同

そしてこの誓詞文の中に以下のような人物の名前が記載されている。

文在寅(ムンジェイン)」現職韓国大統領

朴元淳(パクウォンスン)」前ソウル特別市長
2000年12月の女性国際戦犯法廷では、韓国代表の検事として昭和天皇を10万人以上の韓国人女性を日本軍慰安婦として強制連行・虐待した罪で起訴している

「李石基(リソッキ)」左派政党の統合進歩党の元国会議員
李石基は過去にも「従北」活動容疑で逮捕された経歴があり、2013年には国家保安法違反で逮捕されたが文在寅が大統領になり、特赦されている。

「李正姫(リジョンヒ)」統合進歩党の最高委員

「林寿卿(リムスギョン)」統合進歩党の国家議員、第13回国際青年学生祭典時に平壌を訪問している。

その他、現政権の民主党の国会議員や過去の大統領補佐官、法務部長官、国情院院長など政官界に食い込んで活動している活動家40名の名前が記されている。

以上の誓詞文はジャーナリストの篠原常一郎 氏が入手し月刊「Hanada」で公表したものだが、本物かどうかについての意見もあったが、今回逮捕された4人も同じような署名していたことを踏まえると、その信憑性はさらに高まったことになる。

この月刊「Hanada」はひそかに韓国へ持ちこまれ韓国人が覆面姿で誓詞文を紹介するハングルの動画がユーチューブなどに流され、大きな反響を呼んだ。

今回見つかった誓詞文の中身については公表されていないので比較はできませんが、工作活動を行うにあたり同じように誓詞文を書いているというのは興味深い。

 

北朝鮮による青瓦台襲撃未遂事件

北朝鮮は1966年、朝鮮人民軍総参謀部偵察局内に対南工作を専門とした第283部隊を設立し、ゲリラ部隊を韓国に潜入させる準備を進めた。

1968年1月、青瓦台の襲撃による朴正煕大統領と閣僚の暗殺を狙って、ソウル市内に入り青瓦台800メートル手前の北漢山まで侵入したが警戒中だった韓国当局に検問を受け、その場で自動小銃を乱射して逃亡し突入は阻止された。

この失敗を契機に北朝鮮は南へ工作員を送り込み警察、検察など司法部と行政部に浸透し、分断を図り内部から韓国を操る戦略に切り替えることになる。


黄 長燁(ファン・ジャンヨプ)

1997年に韓国に亡命した北朝鮮の高官であった黄 長燁(ファン・ジャンヨプ)氏によると韓国に送り込まれている工作員の人数は5万人に昇ると証言している。

黄 長燁氏は北朝鮮の思想である「チュチェ思想」を考案し体系化した人物であるので証言の信ぴょう性は高い。

 

朴槿恵前大統領の弾劾は裏で北朝鮮の工作活動があった

朴槿恵前大統領は北朝鮮の工作活動を把握しており、このままでは北朝鮮に飲み込まれてしまうという危機感を持っていた。

そのため行ったのが北朝鮮の活動組織と目されていた「統合進歩党」を解散に追い込み、また同じく極左団体である全国教職員労働組合(全教組)を不法団体に指摘し解散に追い込んでいる。

内乱を扇動した統合進歩党議員、李石基(イ・ソクキ)に対する逮捕同意案には当時野党の重鎮であった文在寅(ムン・ジェイン)を含む国会議員のほぼ1割が反対または棄権に回った。

これに対して危機感を感じた北朝鮮は韓国国内の工作員に指示を飛ばし、朴槿恵前大統領を追い落とすための「ローソクデモ」をしかけ猛烈な反撃に出る。

そのための恰好の材料としてセウォル号沈没事故が利用された。

曹国(チョ・グク)
前法務部長官

このローソクデモを裏で仕掛けたのが日本でも「むいてもむいても疑惑が出てくるため玉ねぎ男」として有名になった曹国(チョ・グク)氏である。

文在寅大統領が強硬に法務部長官に任命した曹国(チョ・グク)氏はレーニン主義者であり、共産主義者であることを公言してはばからない人物である。

このデモは前法務部長官の曹国 チョ・グク がシナリオを描き、ソウル市の予算を使い元ソウル市長の朴元淳が資金面でサポートしている。

極左労組などを主導し100万人に及ぶローソクデモを仕掛け、弾劾裁判で罷免に追い込むことに成功しその結果、親北派の文在寅大統領が誕生した。

 

誓詞文に登場した主要な登場人物

文在寅大統領
第19代の韓国大統領

慶煕大学在学中の1975年、朴正煕政権に反対する民主化運動に関わった容疑で逮捕され、ソウル市の西大門刑務所に収監された経歴がある。

「奇怪な醜態」「老いぼれの雌犬」「しかめっ面のネズミ」など幾度となく罵倒されようが、ミサイルを発射されようがじっと「我慢の子」を貫き、北朝鮮との統一を夢見ている。

青瓦台の要職の7割は北朝鮮の親派で固められていていかに青瓦台が北朝鮮の工作に浸食されているのかがよくわかる。

2017年に就任したムン・ジェイン大統領は、来年の5月9日に任期満了となります。
韓国大統領の末路に習いおそらく来年の今頃は収監されて檻の中にいることになるでしょう。

その時に誓詞文との関係が明らかにされるかもしれません。

朴元淳(パクウォンスン
前ソウル市市長

柔和なイメージを持ち、市民に寄り添う市民運動家だった市長として国民の人気も高かった。
しかし、もう一方で強硬な反日活動を行っていたことはあまり知られていない。

「天皇裕仁及び日本国を、強姦及び性奴隷制度について、人道に対する罪で有罪」とし、日本政府には国家責任がある」とし東京で民衆法を開いた。

ソウル市の潤沢な予算を使い正義連など韓国や日本の反日活動組織に長年にわたり活動費を渡し支援していた。
その資金が日本の団体を経由して北朝鮮に渡っていたのではと指摘する向きもある。

2020年の7月10日、セクハラ疑惑でソウル市内の山中で遺体で発見された。
そして韓国警察は死因を特定することなくすぐに「自殺」と「断定」した。


李石基(リソッキ)
前、統合進歩党の議員

2013年9月5日、内乱陰謀や国家保安法違反容疑の罪で逮捕されている。

党関係者の自宅や事務所を家宅捜索すると共に、幹部三人が逮捕されている。

容疑はソウル某所で党員約130名が集まって秘密会合を行い、京畿南部地域の通信施設と石油施設の破壊を謀議した」と令状に記されていた。

地裁は内乱容疑主体の総責任者であるとして懲役12年・資格停止10年を言い渡した。

これに対し、統合進歩党は朴槿恵大統領が前代未聞の途方も無い大弾圧を行っているとして非難声明を出している。

 

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