2020年4月25日、北朝鮮に独自のルートを持っているジャーナリストの篠原常一郎氏がYou Tubeで緊急速報として金正恩氏が死亡していると配信しました。
金正恩の重篤説、死亡説については「死亡した」「していない」「誤りであった」などの情報が錯綜していましたが篠原氏が確実な筋からの情報として死亡が確認されたと速報を出しました。
篠原氏によれば、この情報はすでにアメリカと日本政府にも入っているとのことです。
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金正恩氏
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金与正氏
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金平一氏
これまでの篠原氏の配信を時系列にまとめると
2019年10月
・金正恩,脂肪吸引手術失敗
2019年11月
・金平一・金敬真(兄妹)帰国
2019年12月
・朝鮮労働党中央全員会議(28~31日)
・金正恩の影武者が「政治報告」
・金与正、事実上の党トップに
2020年01月
・新年の辞行われず
2020年02月
・金正恩が金与正を後継指名
2020年03月
・金正恩の影武者が現地指導でロケット発射
・金正恩の代わりに金与正が談話を発表
2020年4月15日
・脳死確認
2020年4月20日
・CNNが重病説を伝える
2020年4月22日
・トランプ大統領が「わからない」と答える
2020年4月25日
・篠原氏が事実上死亡を確認と伝える
プロフィール
篠原常一郎 (しのはら じょういちろう)
別名 :古是三春
教育 :立教大学文学部教育学科
職業 :ジャーナリスト・軍事・政治評論家
立教大学文学部教育学科卒業後公立小学校の非常勤教員を経て、日本共産党専従に。
筆坂秀世参議院議員の公設秘書を務めた。
2001年、川辺川ダム建設問題に関与し、金権構造打破と無駄な公共事業をやめさせるために奮闘したが、その後、最高幹部の不正を批判したため査問を受け2004年に党を除籍された。
篠原氏はどこのマスコミも取り上げてこなかった金正恩の重篤説について以下のようにYou Tubeで昨年から配信を続けています。
2019/12/29 緊急ライブ配信
- 北、革命的血統に異変? 異例含みの党中央委員会が開催されている。
- 12月28日から行われている朝鮮労働党中央委総会において金正恩氏の健康問題について話し合われた。
- 金正恩氏は脳梗塞、心臓疾患などの重篤な症状を誘発しやすい状態になっている。
- その症状が深刻なため場合によっては数年で深刻な事態を引き起こす状態になっている。
- 金日生の息子である金平一(キムピョンイル)氏が実の妹と一緒に31年ぶりに北朝鮮に呼び戻された。
(金平一氏は金日成の後妻の間に生まれたが異母兄の故金正日総書記との跡目争いに敗れて以降、欧州にとどまっていた。)
2020/01/14 緊急ライブ配信
- 金正恩の妹である金与正(キム・ヨジョン)氏が全党会議で党組織指導部第1副部長と本部党責任秘書を兼務することが決定した。
- 金正恩の代行を行う立場であり、事実上の党の最高責任者となった。
2020/02/11 緊急ライブ配信
- 父親の金正日氏時代からの付き合いがあり金一族と関係の深いフランスの医師団が平壌入りした。
- 金正恩の容態悪化に備えて金一族による集団指導体制(摂政体制)の準備を初めている。
2020/04/25 緊急ライブ配信
- 金正恩氏が死亡しているのが確認された。
- 昨年の脂肪吸引手術の失敗により塞栓(そくせん)が心臓の血管に詰まり4月12日に心臓手術を行ったが回復せず4月15日に脳死状態が確認された。
- 中国医師団も平壌入して99パーセント脳死状態で有ると確認された。
- 容態について隠しきれないと判断した与正氏と国家保営部はトランプ大統領に親書を送ったが、朝鮮労働党と軍は知らされておらず外交部が否定のコメントを出したため情報が錯綜した。
また篠原氏は特に北朝鮮、韓国に独自のルートや人脈を持ち常にマスコミに先駆け情報を提供しています。
当初マスコミからは篠原氏が金正恩の重篤説のフェイクニュースを流していると言われていたくらいですから、最近までどこのマスコミも取り上げていませんでした。
篠原氏は北朝鮮における絶対的思想である「チュチェ思想」に関しての第一人者であり、独自の人脈やルートを持ち北朝鮮に精通しています。
チュチェ思想は金王朝体制を維持していくために金日成が唱えた独自の国家理念で、人民は絶対的権威を持つ指導者に服従しなければならないとされている。
篠原氏は日本に浸透する「チュチェ思想」に対して警鐘を鳴らし続けています。
これまでの状況を振り返って見ると金正恩氏の健康問題については篠原氏が発信し続けてきた通りに動いてきているようです。
この情報が正しければ今後北朝鮮はどうなって行くのでしょうか。
今後の北朝鮮の動向には注視が必要
金一族で支える摂政政治が機能するのか

金与正氏

金平一氏
金正恩には現在10歳になる男の子がいると言われています。
後継者となる男の子が後継者を継げる年になるまで金与正氏を中心として革命的血統を引き継ぐ金一族で集団指導体制を維持して行くための準備を行っているようですが果たしてそのような方向にうまくいくのでしょうか。
金与正氏は年齢も31歳と若く女性でもあることからどこまで軍部や各組織を統率できるのか未知数である。
トランプ大統領に親書を「出した」「出していない」など情報が錯綜したのも内部の統制が取れていないため混乱が起きている可能性も考えられます。
また金日成の血を継いでいるとはいえ金平一(キムピョンイル)氏は長く海外にいたため北朝鮮に於いての実績は何も無い。
ナンバーワンが誰だかわからない集団体制が果たして機能するのでしょうか。
権力闘争が起き、万一北朝鮮が崩壊したら事態は予測不可能となる。
金王朝に対する不満
これまで金正恩は冷酷無比に大勢の人間を粛清してきた。
中国をモデルに改革開放路線を目指そうとした叔父の張成沢の親族を始め一派の人間を1万人以上も粛清している。
大会中に居眠りをしたり、メガネを拭いただけで殺された幹部もいる。
そのため金一族に対して恨みを抱いている人間が国内に相当数いることになり、事あれば親族の恨みを晴らしたいと思っているでしょう。
同じ共産主義国の中国は一党独裁体制の元、自由主義経済を取り入れ潤っています。
共産党の指導体制を維持していながら人民を食べさせていける改革開放モデルがあるのだからそうすればいいと思ってる政治局員も多くいます。
しかし、言えば粛清されてしまうので誰も言えません。
食料事情の崩壊
経済制裁により穀物生産が最悪の落ち込みを見せていて全人口の4割に当たる1000万人が深刻な食料不足に陥っている
更に新型コロナ肺炎を遮断するために行われた国境封鎖により食料不足に拍車をかけ餓死する住民が多発している。
金正恩体制のこれまでの約4年8カ月で、発射された弾道ミサイルは失敗を含め30発を超え、1100億ウォン(約99億円)超が失われたと推計されている。
北朝鮮の住民全員が2カ月間、トウモロコシを購入できる金額に相当する。
国民の誰もが心の内ではその金で食料を回して欲しいと願っているでしょう。
このように様々な不満が体制に向かってこないように徹底した恐怖政治で抑え込んできたのだが、金正恩という重しがなくなり統制が取れなくなった場合、北朝鮮国内で不測の事態が起きることが十分考えられます。
最悪の事態を想定すると、日本へのミサイルの発射、あるいは膨大な数の難民が日本へ押し寄せて来ることも考えられます。
北朝鮮の動向にはしばらく注視が必要です。
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沖縄が狙われている「チュチェ思想」を拡散している著名人・団体名リスト
今、沖縄でチュチェ思想の勉強会や講演会などが定期的に開かれ、北朝鮮の政治思想を浸透させる活動が活発に行われています。 そ ...
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追記
各国から出されているコメントからそれぞれの思惑を推察してみたいと思います。
中国
・「報道は把握しているがどういう情報源なのかは知らない。
韓国
・「金委員長は生きていて近く元気に姿を現す可能性が高い。
アメリカ
・トランプ大統領は27日、「金正恩氏の状態は把握しているが具体的なことは今は言えない。近く明らかになるだろう。」とコメントしている。
トランプ大統領の知っているが今は言えないというのは意味深である。
もし金委員長が元気なことを把握しているのならば隠す必要はなくそのようにコメントするはずである。
北朝鮮が正式に発表できるまである程度の時間が必要なため、アメリカも中国も北朝鮮に混乱を起こさせる発言は得策ではないという配慮なのではないだろうか。
今、北朝鮮で混乱が起きたらアメリカも中国もコロナ肺炎の対応で北朝鮮まで手を回す余裕はない。
何とか混乱なく事態が進むようにと願っているはずである。
おそらく今北朝鮮では革命的血統を受け継ぐ偉大な首領様としていかに立派な最後を遂げたのかというストーリーを作っている最中と思える。
まさか偉大な首領様があまりにデブになったため整形美容の脂肪吸引手術を受け、失敗して死んだなどとは人民に発表する訳にはいかない。
韓国は文在寅大統領が従北政策をとっているため北の発言に従ったことしかコメントできない。
いずれにしろ北朝鮮の政権内部で調整が付けば近いうちに発表されるとことになるだろう。