中国関連

人身売買は中国の伝統文化ともいえる社会問題、年間20万件も

2022年4月5日

過酷な中国人の日常生活編 ③


中国では年間20万件とも言われるほど誘拐事件が多発しており、いつ誰の身に起こるか分からず親たちは恐怖におののいている。
ターゲットとなるのは子供と女性です。

なぜこんなに中国では誘拐が多いのだろうか。
それは、それだけ買う側の需要が多いからということである。

誘拐の手口、その瞬間

男の子の兄弟が遊んでいるところへ不審な男が近づき、幼い子へ狙いを定め物でも運ぶように連れ去ろうとする。

それに気づいた兄の方が取り返そうと手を引っ張り、止めに入る。
兄が必死に頑張ったため不審な男の手が離れ、その瞬間誘拐しようとした男は一瞬後ろを振り向いたが、何事もなかったかのように悠然と去って行った。

 

子供が家の前で遊んでいたところへ見知らぬ中年女性が声をかけ子供を抱き上げる。
家の中にいた母親が異変に気付き表へ出てきて奪い返す。
不信な中年女性は誘拐に失敗し、ばつが悪そうに立ち去る。

こちらは虐待ではありません。父親が働いている間誘拐されないように子供を守っているのです。

この子の父親は農村部から北京に出稼ぎに来ているため社会保障給付を無料で受ける権利はありません。
そのため保育園に預けることもできません。

また母親は精神障害に侵されたため彼の世話をみることができません。
父親は人力車の運転手の仕事に就いているのですが、仕事に行くときに連れて行くことにしました。

客を乗せて仕事をしている間に誘拐されないようにと心配のあまりこのような状態になったのです。
なぜならこの子には姉がいたのですが幼い頃誘拐され、それ以来行方が分からなくなってしまった経験があるからです。

日中堂々とこんな強引な手口も

戦時下のウクライナで中国人が人身売買目的で誘拐

赤ちゃんを抱えて国境を渡ろうとした中国人男性2人がウクライナ国境警察に逮捕された。

この2人の男性は入国するときには子連れではなかったのに出国する時には赤ちゃんを連れていたため不信に思った国境警察が取り調べた。

その結果男性2人は赤ちゃんの身分証明書類を持っていなかったため拘束されたという。
男たちの目的は人身売買とみれらる。

今回の件は氷山の一角であり、別の報道によると女性と子供たちだけを選んで車両に乗せようとした男が関係者によって制止されという報道もある。

ウクライナ国境では難民を狙った犯罪が急増しており、これまでどのくらいの子供が連れ去られたのか実態は不明である。

中国人による人身売買のネットワークが中国黒龍省をはじめ世界中に張り巡らされて暗躍しているが実態は掴めていない。
中国の検察機関は去年1年間に人身売買に関連した犯罪で1500人近くを起訴したと明らかにしている。


なぜ誘拐や人身売買はなくならないのか?

誘拐には身代金目当てや性の対象としての目的もあるが中国ならではの社会的な背景もあります。

  • 中国の貧しい農村部では昔から嫁を金で買うという考えが根付いていて、今でもその悪しき風習が残っている。
  • 嫁としてというより子供を産ませるためなのだが、それが当たり前のことで誰も悪いこととは思っていない。
  • 農村部の家庭で息子がいないことは、耕作できる範囲が限られ、収入も少なくなることを意味し、周囲の人々から蔑(さげす)まれる風潮がある。
  • 農村部における年金の支給額は2千円前後と低く老後の面倒を見てくれる跡取りがいなければ生きていけなくなる。
  • そのため男の子が生まれない場合、どこからか男児を連れてきてしまうということが当たり前となっていた。
  • このような事情から今でも需要が多いため誘拐する側も多くなる(需要と供給のバランスが取れている)?

買った女性は私物という感覚なので、村人全員に女性を買うことに罪悪感はない。
そのため買った女性が逃げ出すと村人も一緒になって捕まえに行く。

たとえ逃げ出しに成功して警察に駆け込んでも、警察官が被害女性をさらに転売して小遣い稼ぎの金にされてしまう。

1980年から始まった「一人っ子政策」がさらに拍車をかけた。

  • そのため農村は元々女性が少ない中、男性の多くは結婚相手が見つからないという厳しい現実に直面している。

法律の甘さも指摘されている。

  • 誘拐された子供だとわかっていて買った場合は、3年以下の懲役・禁錮となっている。
  • 希少動物の売買は懲役5年以下、希少植物の売買は懲役7年以下と、子供や人間を買った方が軽い刑という法律の緩さがある。
  • 誘拐は反社会的な行為ではあるが取り締まる側の警察も含め地域ぐるみで容認されてきたなど、いくつもの背景が重なり今でもなかなか無くならない。

日本では小学校の低学年から一人で通学させるが、中国ではさらって下さいといってるようなものでとんでもないことである。

中国で生きるというのはタフでなければ生きられない、私には無理だ。

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